僕の体の心配をしてくれる売店 ~入院日記~

元気かな?友人が連休の旅行をキャンセルしたと言っていた。またもや台風だね。

 

売店にいくと必ず確認していたのがアイスクリームの棚。ストロベリーのハーゲンダッツを毎日食せるだけのセレブではないから、買わなくても在庫確認のような気持ちだった。ハーゲンダッツの他の味と比べてどれだけ減っているかにも目を見張っていた。入院当初から永らく3種類だったハーゲンダッツが、2回目の手術をしてしばらくすると4種類になっていたのは、興味深かった。

ハーゲンダッツよりも真剣にリサーチしていたのがpinoだった。僕はpinoが好きすぎるので毎日食べてもまったく飽きない。1日に何度でも食べられる。お値段的にも庶民の僕には抵抗なく、毎回買ってしまいかねない。

 

そんなpinoだが、入院初日に確認したところ、赤いパッケージのスタンダードなものはなくて、和栗味というもののみ棚に入っていた。たまたま欠品だったんだろう。手術が終わって動けるようになる頃には棚に並べられているに違いないと思っていた。しかし入荷するつもりがなかったようだ。一方和栗味は毎日少しずつ減っていったので、和栗味がなくなったらいよいよスタンダードなものと交代するんだな、早く売り切れてしまえ、と思っていた。棚のハーゲンダッツが4種類になる少し前、とうとうその日がやってきた。和栗味がなくなっていた。しかし、その後スタンダードpinoどころか和栗pinoまでもが棚に並ぶ日は来ることはなかった。

 

ショッキングであったが、僕はあることに気づいた。調子がいい時は僕は1日に3回売店に行く。ということは1日最大3箱のスタンダードpinoを食べ続けていた可能性がある。おまけに日によってはストロベリーのハーゲンダッツもそこに加わる。こうなれば食べ過ぎである。いったい何の目的で入院したのですかということになる。でも売店にpinoはなかった。店員さんがpinoを発注しなかったので、僕は健康的な患者らしい食生活、入院生活をおくることができた。僕の体を心配して発注しなかったんだね。売店ありがとうだね。