めでたし村①

元気かな?
昔々あるところに「めでたし村」という村がありました。この村にはA班とB班がありました。
ある日のこと、2つの班は山登りをすることになりました。A班が目指した山は4000メートルの高さでした。ところが3200メートルまでしか登ることができませんでした。B班が目指した山は1000メートルの高さで、しかもA班の山に比べると随分なだらかでした。ところが800メートルまでしか登ることができませんでした。

村長はそれぞれの班に点数をつけてそれに応じた褒美を与えることにしました。
A班の班長は、「難しい山だとは言え、頂上まで到達できなかったのだから100点満点中50点でも仕方がない」と振り返りました。B班の班長は、「頑張ったから何とか80点をください」と懇願しました。

「あなたが村長だったらB班に何点をつけますか?」

この問いを絵を描きながら小学校低学年の息子に投げかけた。息子は30点と答えた。点数に正解はないけれども、少なくともA班よりもB班の点数が低くないとおかしいという判断をしたようだ。
これは小学校低学年でもわかる問題らしい。

この昔話にはこんなエンディングがある。

この村長は、A班を50点、B班を80点としました。B班の班長からはとても感謝されましたとさ。めでたしめでたし。

息子がもし「めでたし村」の人間だったら、僕は彼に何てアドバイスするだろう。秋の夜長にじっくり考えたいなって思うよ。