45度

元気かな?

カフェオレを飲みに行く途中で、不思議なものを発見したよ。あるお店の正面、従業員さんの肩越しに「私たちはお客様の満足度向上のために、45度のおじぎをして笑顔でお客様を迎えます」みたいな内容のことばが貼り付けてあった。

これが目に入ってきて怒涛のようにいろんな不思議が押し寄せてきたんだけども、はじめに不思議に思ったのは、「従業員さんに伝えるべきことを、なんでお客さんにまる見えのところにわざわざ貼り付けるのかなあ」ということ。お客さんはこんなことを求めているんだろうか。こんなことで満足度が上がるって経営者は考えているんだろうか。従業員さんはどんな気持ちなんだろうか。・・・一瞬混乱してしまった。僕はそこのお客さんじゃないからかもしれないけど、いい気分はしなかったな。

お客さんの視界には従業員さんとこの文言が絶えずセットだから、お客さんはこの文言を意識せざるをえない。おじぎの角度が足りなかったり、笑顔が不十分ならクレームをいれるお客さんが発生する確率が高まるだろうし、少なくとも行動をチェックするお客さんはちょっとは増えるだろうな。従業員さんも自分のすぐ後ろにある文言を意識せざるを得ない。お客さんに宣言してしまうことで経営者が狙った45度のおじぎと笑顔は形としては達成できるかもしれないし、従業員さんの行動管理をしているつもりになるのかもしれないけど、なんか窮屈だなと思った。ま、経営方針はそれぞれだから別にどうでもいいことなんだけどね。

もう一つ大きな不思議だったのは、「そのお店がお客さんに宣言するとするならば優先するのはおじぎの角度や笑顔の有無ではなくて、そのお店の商品やサービスで何を大事にしているかじゃないのかなあ」ということ。これも僕にはどうでもいいことだけど。

最後に不思議だったのは、「別に32度でも42.3度でも61度でもいいじゃないの」っていうこと。もちろん、あまりに角度をつけすぎてカウンターに頭や鼻をぶつけてしまわないようにするためには45度で止めておくほうがいいだろうけどね。

 

いろんなお店があるね。あらためてそう思ったよ。