サーカス② ~祖父の思い出~

元気かな?

サーカスの入り口で並んでいる時に祖父のことを思い出した。僕が小学生の時、大阪球場に来たキグレサーカス?に祖父が連れていってくれた。幼稚園に自転車で送ってもらったことはあるけれども、祖父と二人っきりで出かけた記憶というのはそれまでにはない。僕は当時「〇〇に連れてってよ」という子どもではなかったので、どんな経緯で祖父と二人でサーカスに出かけたのかは謎のままだ。

ゾウさんかクマさんが玉乗りをしていたような気がするんだけどはっきりとは覚えていない。空中ブランコが最後にあったことだけは間違いない。長かったのか短かったのか、また行きたいと思ったのか、これも覚えていない。ただ僕は昔から感動体質なので、きっとその時も夢中になって感動したに違いないなとは思っている。きっととても喜んだに違いないから祖父も連れてきてよかったと思ってくれたんじゃないかと思っている。

公演は午前だったんだろう。サーカスの後で難波のどこかでカレーライスを食べた。広いお店だった。窓が大きくて光が差し込んでいた。テーブルが白くて、とても明るいお店だった。僕たちは窓際の席に座った。「今度は漫才を観にこよう」と祖父は言った。僕も乗り気だったはずだ。でも祖父と漫才を観に行くことはそれから1度もなかった。なぜかは覚えていない。いつでも行けると考えていたのかもしれないね。