富士山⑤ ~育成観~

元気かな?
富士山の頂上に到達するのが目的なら、どの登山道を使ってもいいよね。何時に出ても、何色の服を着ても。おやつにバナナを持っていこうがミルキーを持っていこうが。右足から歩き始めようが左足から歩き始めようが。歩幅が何センチでも。何時何分に休憩しても。どの山小屋を使っても。ヤッホーと言おうが言わまいが。

僕は会社での人の育成に関して同じ考えなんだよね。
まずゴールを示す。僕からは示さなくて相手に描いてもらってからそれを洗練させていくことも多い。次に期限などの制約条件を共有する。その上で行動計画を立ててもらう。不十分なものであっても稚拙なものであっても構わない。まず相手に考えてもらうことを大事にしている。そして、その計画が筋の通ったものになるために、&その人が実現できるように一緒に手直しをしていく。あとは様子をずっと見る。本人から様子を聞く。行動の微修正が必要な時やその人のすばらしい点を強調したいときは積極的に関わる。そうしてゴールに達したとき、それはその人の手柄として喜びを感じる。

僕の育成観が正しいとは思っていないけど、育成と称して、一挙手一投足まで管理し、管理通りにことが進むことを自分の手柄とするようなスタイルに触れると、生理的にしんどくなる。育成の目的は何?誰のため?って問いかけたくなる。

育成される人にとって何が幸せかはわからない。けれども、せめて育成する立場の人は「どうすることがこの人にとっても会社にとってもHAPPYなのか」という視点で接し続けたら、イキイキと楽しくいい仕事をする人がすごく増えるんじゃないかなって思ってるよ。