人生の分岐点

元気かな?

小学2年生の頃のある日のこと。学校から家に帰った僕は自転車で祖父母の家に向かった。途中でその阿鼻叫喚の出来事は起こった。突然目の前に一匹のイナゴが飛んできたかと思うと、何を思ったかそのまま僕のかわいらしい首にぺちゃっと張り付いた。パニックになった僕が無我夢中ではたき落とすまで、そのイナゴは僕にくっつき続けた。その瞬間から僕は虫が怖くなった。それまでは虫取りをして遊ぶこともあったのに、その瞬間を境にして、僕の人生から虫を愛でるという行為は消えうせた。

考えてみたら、イナゴが首に張り付くなんてとんでもない確率だよね。アンラッキーと落ち込まずに、もしもあの時、「世の中の数ある首の中からよくぞ僕の首を選んでくれた。選んでくれてありがとう。僕はラッキーだよ」と思えていたら、僕はイナゴを幸せの運び屋と崇めていたんだろうね。ひょっとしたらイナゴの研究を職業にして、イナゴ博士とかイナゴ王子とか呼ばれるようになっていたかもしれないね。

結局、日々のある出来事に対する心の動きとか、物事の解釈の仕方とか、そういうほんの小さな一つ一つのことが積み重なって人生ってつくられていくんだね。

 

今日もいい日だったよ。あなたにとっても幸せを感じられる1日であったなら、とてもうれしいな。