あなたじゃないと

元気かな?

僕は小学生の頃から、100メートル走などの個人競技で勝つことよりも、リレーとか球技大会で自分の属するチームやクラス全員が勝つことのほうがうれしかった。みんなで練習を重ねたうえでの勝利であれば、喜びはあべのハルカスより大きかった。自分個人が褒められるよりもチームやクラスが褒められるほうが断然気持ちよかった。

この性格は大きくなっても変わっていないみたい。仕事で「あなたじゃないとだめ」っぽいことを言われると、0.1秒くらいはとても幸せ気分になるんだけど、すぐに反省の念がやってくる。僕が求めているのは、「このチームはすごいね」とか「この人たちはいつも楽しそうね」みたいにチームや仲間が支持されたり評価されること。だから「あなたじゃないと」っていうことばはありがたいことばなんだけど、僕にとっては自分の器不足を痛感することばでもあるんだ。

さっき、この性格は変わっていないと言ったけど、子どもの時から一つだけ変わったことがあることに気付いた。求めるものがはっきり変化している。それは、僕がいなくなっても、残ったチームメンバーがそれまでと同じかそれ以上に楽しみながら質の高い仕事をして、その価値を周りが認識している状態。今の僕はむしろこっちの方により喜びを感じるし、そう望んでいるし、そうなるように意識して努力するようになっている。

「あなたじゃないと」と言われることのないように、お客さんやパートナーさんやチームに対して、「僕じゃないと」できないことを積み重ねていこうと思っているよ。