忘れないために② ~3・11~

元気かな?

自分への戒めのために今回も再掲載。2011年6月に書いた文章。

(以下が、その文章) 

女川の佐藤さん。この度の東日本大震災で、中国人の研修生を逃がすことを最優先させた結果自ら命を落とした方です。美談としてよく紹介されていたので有名になっているのかもしれません。中国では恩人扱いされているらしいのでまだ救われますが、行ったことの尊さと比べると、美談として済まされてしまうのはあまりにも軽く薄っぺらすぎるように思います。  

この佐藤さん、咄嗟の判断で研修生を逃がしたわけではなく、何年も前に中国から研修生を受け入れることを決めた時にすでに、何かあったら研修生から逃がすことを会社の決まりごととしていたそうです。子どもを外国に送り出した家族の不安、外国に働きに出る研修生の不安を慮ってか、はたまた、人生の一時期を預かる重みを感じてかどうかはわかりませんが、少なくとも、「何かあれば真っ先に守る」という相当な覚悟をもって研修生を受け入れていたことには違いありません。

外国からかどうかはともかく、そもそも人を雇う、受け入れるという行為は本来は相当な覚悟をもってなすべきものなのかもしれません。僕は人を雇う立場ではありません。ですから覚悟を持って人を雇い入れることはできるわけもありません。ですが佐藤さんのような真剣勝負が僕は好きです。雇う社員に対して、迎え入れるパートナーに対して、佐藤さんのような真剣勝負のできる会社にならねばと思います。

 

いま命があることに感謝だね。少しでもその命を真剣に使えるような生き方をしていきたいと思う。